さくぞうとゆかいな仲間たち

綾瀬はるかちゃんと佐々木蔵之介さんを応援しています

映画/ムーンライト

世界各地の映画祭で高い評価を受け、アカデミー賞でも誤発表の末に受賞というハプニング付で作品賞に輝いた話題作『ムーンライト』を観ました。

マイアミの貧困地区で生きる少年が、自らのアイデンティティーを模索しながら成長する姿を描く人間ドラマ。

ここ数年の白人主流ムードへの反発から今年のオスカーが黒人俳優やブラック・ムービーへの受賞に傾いていた政治的な流れに乗った感は否めない。けど、それを差し引いても単館系ならではの淡々とした美しさの評価は揺るがない。

主人公は貧困、ドラッグ、育児放棄、イジメというあまりに過酷なキーワードのもとに人生を歩む上に、黒人で同性愛者という現代のアメリカ社会ではハンデとされるもので自らの意志ではどうにも出来ないものにも悩まされる。

これらの要素から物語はいくらでも社会派に傾きそうなものだが、本作は人種問題やLGBTを強調するスタンスでは描かない。

孤独なシャロンを客観的にみつめながら、彼の成長を静かに見守る語り口が秀逸なのだ。

それを可能としたのが、主人公シャロンの成長を、少年期、思春期、大人になるまでと、3つの時代構成で描き、それぞれを別の俳優が演じるという手法。

moonlight-movie_001.jpg 
moonlight-movie_002.jpg 
moonlight-movie_003.jpg 

姿形は違えど、表情やしぐさ、特に目の輝きはまさしく“シャロン”であり、それぞれの時代の彼をずっと客観的に観ることができるのだ。そう、感情移入ではなく客観的に彼を見つめることができる。

moonlight-movie_004.jpg 

それによって、自分はいったい何者なのかと問いかける成長物語であると同時に、愛する人を一途に想い続けるピュアなラブストーリーが鮮明に浮かび上がってくる。

分かりやすい感動があるわけではない、それがいい。
[ 2017/04/03 16:27 ] 映画 | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿







トラックバック
この記事のトラックバックURL

プロフィール

大阪だい

Author:大阪だい
さくぞうではありません。

カウンター